Freshmanとして最後の学期となる2019年の春学期が終了しました。いつも通り、振り返りをしていきます。
ちなみに、上の画像は4月の頭に咲いていた桜です。
これは野生で湧いていたモココです。
履修した授業について
冬学期と同じく、以下の4つの授業を履修しました。
- CMPS 12B/M
- Introduction to Data Structures
- 再帰に始まりLinkedList, Stack, Queueなど基本的なデータ構造と二分探索などのアルゴリズムを少し
- Economics 2
- Introduction to Macroeconomics
- 秋学期のECON1とペアになっていて、1はミクロ、2はマクロ
- Mathematics 23A
- Vector Calculus
- 日本語でなんていうか分からないんですがベクトル解析?偏微分とか勾配とかその辺り
- Politics 61
- Politics of Social Policy
- 世界各国の社会保障制度の分類・比較
- General Educationとして履修
それぞれ振り返ります。
CMPS 12B/M
Lower DivisionのComputer Scienceのクラスなので、CSにそこまで理解のない自分でもある程度は分かっているつもりです。授業には毎回出席していましたが先生の説明することに対して「そうだね」のようなリアクションをしていました。
扱ったトピックとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 再帰
- データ構造
- LinkedList
- Stack
- Queue
- Binary Tree
- 各種ソートアルゴリズム
- Makefile
- Cのポインタ
- ハッシュテーブル(連鎖法)
成績は主に課題と試験によって付けられました。
課題では、授業中に扱ったData StructureをJavaやCで実装し、さらにそれを用いて別の課題を解くものが多かったです。例えば、再帰を学んだ後の課題では、n-queen, Queueを学んだ後の課題では与えられたJobを決まった数のProcessorで完了するまでの時間の計算, といった感じです。前半はJavaの課題が多く、ポインタを授業で扱ってからは課題もCで行われるようになりました。
課題そのものはそこまで難しくなかったのですが、Cでの実装に慣れておらずメモリリークを特定するのに時間がかかったり、課題と違った実装方針を取ってUnit Testに落ちたり、Javaの挙動について調べていたら修正を提出し忘れたり、プログラミング以外の部分でも難しいものが多かったです。
対して試験はeasyで、2つの中間試験では1ミス、期末試験は満点でした。
課題でもったいない減点をされたので危なかったのですが、成績はA+でした。
Economics 2
Economics 1がミクロ経済なので、2はマクロ経済です。内容としては高校の現代社会で扱ったものが半分くらいあったように感じます。
ECON 2は1を修得していなくても履修できるので、軽く需要と供給みたいな話から始まり、GDPやGNPといった経済指数について、さらには銀行や連邦準備制度(FED), 金利の話が出てきます。
高校でやったときは最後の方で躓いた記憶があるのですが、今回は最後まで付いていくことができました。成績はAでした。
Mathematics 23A
もともと数学が得意ではないこともあり、学期で一番難しい授業でした。内容としては
- ベクトルの基本の復習(内積, クロス積)
- 行列の基本, 演算
- 座標(Spherical, Cylindrical)
- PathとCurve
- 多変数関数の微分
- 極地の判定
- 多変数関数のテイラー展開
- 陰関数定理
- ベクトル場
中間試験は高校数学の復習のような内容だったにも関わらずm×n
行列のmとnが縦なのか横なのか1/2のガチャを外しギリギリの点数に。最後に近づくにつれ普通に難易度が増し、期末試験も難しくギリギリAを取ったような形になりました。
この授業には続きとなる23Bという授業もあり、そちらも必修ではないものの取りたいなとは思っています。線形代数と微分方程式は必修でそちらを優先するので取るのはしばらく先になりそうですが、特に後半の内容は復習してから望まないといけないなと思っています。
Politics 61
General Educationの1つに”Cross-Cultural Analysis”という、要するに国際的で多文化な視点を養いましょう、という趣旨の項目があります。
Japanese 5,6(日本語クラスの2年目)はこれに入っていて、19年間日本に住んだことを考えればその辺のアメリカ人よりは国際的で多文化な視点を持っていると思うのですが、ネイティブなのでJapanese 5,6は履修できず、最初はしぶしぶPoliticsを選択しました。
授業の内容としてはComparative Politicsと呼ばれる(らしい)世界の国の政策を比較、分類するようなものでした。61は社会保障制度にフォーカスしており、最初に欧米の社会保障制度の内容とその分類について学び、その応用として後半は中南米と東アジアに同じ考え方をアプライしていきました。
想定していなかったこととしてはリーディングの量の多さで、関連する論文や文献を週に5,6本ほど読まされました。途中、忙しい週は流し読みをするような形にはなってしまったのですが、まあ大変でした。
それでも内容はとても興味深かったです。欧米では90年代半ばから社会保障を分類するような研究がされているようで、欧米諸国は
- Social Democratic
- 高い税金によって質の高いサービスを無料で提供する
- 北欧
- Liberal
- 市場にまかせて政府が最小限の干渉しかしない
- アメリカ, イギリス, オーストラリア, スイスなど
- Conservative
- 職業や労働組合に紐付いた形でサービスを提供する
- フランス, ドイツ, ベルギーなど
の3種類に大まかに分類できるらしく、それぞれの国の政策を比較する上で鍵となる性質(stratification, de-commodification)なども勉強しました。
後半は東アジアの例として日本と韓国も登場しました。アメリカがマトモな医療制度を持っていないこと、直前に勉強した中南米は経済危機もあって制度自体が機能していないこともあって、日本の特に医療制度は魅力的に教えられていたように思います。
一方で、日韓に共通する問題としては少子高齢化が挙げられていて、そのとおりだなと思いました。
こちらはGeneral EducationなのでGPAに影響しないPass/Non-passで履修しました。Midtermもレポートも力をいれたので、余裕をもってPassすることができました。
その他について
冬学期はずっと雨で外に出たくなかったり、睡眠サイクルがぶっ壊れて毎日13時に起きたりしていたのですが、春学期はそんなことはありませんでした。授業が午前から午後にかけての人間としてマトモな時間にあったのと、教室までの距離が離れていたのでウォーキングになったり、ちゃんとジムに行ったりしていたので生活リズムはきちんと整っていました。
外を歩いていたら、学校のマスコットにもなっているBanana Slugに会うこともできました。明るい色のデカイナメクジって感じです。普通のナメクジより気持ち悪くないような気も。
この学期で反省するべきこととすれば試験だと思います。冬学期は試験がある科目が2つ、レポートなどで成績がつく科目が2つだったので試験勉強、特に期末試験前にある程度時間を確保することができたのですが、今学期は何を考えたのか試験がある科目を4つ取ってしまったので、試験対策が大変でした。
学期が始まってから5週間連続でミッドタームがあったり、期末試験週は1日に2つ試験があったり。4つ授業を取るにしても、試験のことは考えたほうがよさそうです。
夏学期
「クオーター制」とはいうものの参加しなければならないのは3クオーターで、夏は任意参加のサマーセッションとなっています。本当であれば6月に日本に帰って家でゴロゴロしながらニートしたいところなんですが、サマーセッションは留学生であってもカリフォルニア州内の生徒と同じ値段で受講できるというメリットがあり、コミュニティカレッジの授業も合わせて4つの授業を履修しています。全てエンジニアリング系の授業なので勉強することは苦ではないのですが、よく考えると全て試験あるし、「全く学習していない」「成績大丈夫なのか」という話はあります。
8週間の授業で8/18から9/25までは日本に帰ります。それまであと6週間ほど頑張りたいと思います(帰ってもほとんどインターンなんですけどね)。