昨日、アメリカのF1ビザを取得する手続きを一通り終えたので、その記録です。
大まかな流れ
大まかには、以下のような流れを踏むことになりました。
- アメリカの大学からI-20をもらう
- オンラインでDS-160を入力する
- SEVIS費用の支払いをする
- 大使館に面接の予約をする
- 面接に行く
せっかくなので、私が踏んだフローを簡単にまとめておきます。
アメリカの大学からI-20をもらう
まず、当たり前ですがアメリカの大学に合格し、I-20と呼ばれる書類を入手する必要があります。
そこには、
- 留学先の学校の名前
- 取得する予定の学位
- その期間
などが書いてあります。
学校にもよると思いますが、私の場合はUEMSというサイト経由で大学に送料を支払うことで、国際郵便で送られてきました。
DS-160を入力する
次に、DS-160と呼ばれるフォームをオンラインで入力する必要があります。
日本のアメリカ大使館のページにビデオ付きで詳しく書いてあるので、そちらを参考にすれば、そこまで難しくないと思います。
かなり多くの内容を入力しなければならないのですが、
- 名前
- 住所
- 生年月日
- パスポート番号
- 家族の情報
など基本的なことがメインで聞かれます。
パスポート番号が必要ですが、留学にあたってパスポートの有効期限が留学期間+6ヶ月あることが必須です。私の場合はそれがなかったので、DS-160を記入する前にパスポートの更新が必要でした。
さらに、有効期限が1年以上残っていたので、更新には少し面倒な手続きが必要でした。具体的には、パスポートセンターに合格証明書とI-20を持ち込み、パスポートの更新を今する必要があることを証明しなければなりませんでした。
DS-160に戻ります。ページ自体は英語ですが、マウスをホバーすると日本語訳が出るので、難易度としてはそこまで高くないです。また、最初に発行される「復活の呪文」のようなものを保存しておくことで、後から再開することもできます。あの量を一気に入力するのは気が引けるので、私は数日に分けて入力を終わらせました。
また、最初には証明写真のデータが求められます。データをアップせずとも作業を進めることはできますが、やっておくと後述するDS-160の確認ページに写真が添付され、証明写真が必要なくなるようです。
ほとんどの情報は自分もしくは家族のことなので調べれば分かるのですが、一つ困ったのは “Additional Point of Contact Information” という項目でした。
“Do not list immediate family members or other relatives”なので家族・親戚を書くことはできず、言ってしまえば他人にお願いをするしかないです。少し検索をしましたが、これは日本に私のことを知っている人がいることを保証し、留学期間が終わったら帰ってきますよ〜という意味があるようで、ここに書いた人に連絡が行くことは基本的にないようです。
エージェントなどを使って留学の手続きをしている場合はその人を書くこともあるようですが、私にはそんな人はいませんでした。仕方がないので、2人の友達にLINEをし、記入しなければならない情報(名前, 住所, 電話番号, メールアドレス)を借りました。感謝です。
全ての情報を記入すると、「確認ページ」が表示されます。そこには、バーコードやアップした顔写真、名前やパスポート番号などが記載され、面接にも持っていくことになります。その場で印刷はしないにしても、PDFで保存しておくことが大切です。
SEVIS費用の支払いをする
学生ビザに限るようですが、SEVIS(Student and Exchange Visitor Program)費用を支払う必要があります。こちらも大使館のページに日本語で詳しく書いてあります。
具体的には、こちらの支払いページから簡単に行うことができます。
I-20の上部に書いてあるSEVIS IDと名前などを入力した気がします。支払いもクレジットカードで行えるので、素早くできました。
カードなので支払い確認に時間がかかります。申請をしてから数日後、メールで確認が完了した旨が通知されます。あとは、支払いページからSEVIS IDと名字、生年月日を入力するとレシート的なものがダウンロードできます。それも面接で必要なので、保存しておきます。
大使館に面接の予約をする
上記の前提の上で、大使館に行って面接をしてもらう必要があります。これは日本の大使館での手続きなので、全て日本語でできたと思います。例によってアメリカ大使館のページを参考にしてください。
サイトのアカウントを作成して、都合のつく面接日を選び、カードで支払いをします。私が予約をしたのは6月中旬だったと思いますが、一番早くて1ヶ月後でした。これも、余裕を持ってやることが大切です。
面接の準備
そして先日、実際に面接に行ってきました。
絶対に必要な持ち物は、以下の通りです
- DS-160の確認ページ
- 現在有効なパスポート
- 過去10年間に発行された古いパスポート
- 証明写真1枚(DS-160にあるので要らなかったかもしれないです。念の為持参)
- I-20の原本
- SEVIS費用支払いのレシート
- 面接予約確認ページ
私は補助資料として、学費の支払いをする銀行口座の残高証明書(英文)を持っていきました。
厳しかったのが、持ち物です。書類は基本的にA4なのですが、予約ページには25cm×25cmのカバンしか持ち込めないとあります。
一般的な方法は、大使館の最寄りまで普通のカバンで行き、そこでクリアファイルだけ取り出し、あとはコインロッカーにしまっておくことだと思います。
しかし、数百円がもったいないのとコインロッカーを探すのが面倒だった私は、畳めば25cmに収まる手さげ袋にクリアファイルと筆箱だけ入れ大使館まで満員電車で行きました。
面接を受ける
当日は、予約確認ページの指示通り、予約時間の15分前に着くように行きました。早すぎると向こうとしては迷惑なようですが、ある程度着順で処理されていたのでギリギリで行くのが良さそうです。
大使館の前では、警視庁の人がウロウロしていて警備を感じましたが、ビザの面接に来たことを伝えれば通してもらえました。その後、携帯のBluetoothを切るように指示され、空港のようなセキュリティチェックを受けます。
中に入ると、入口で書類の確認が行われ、整理番号が配られます。問題がなければ書類を窓口に預け、暫く待つと番号で呼ばれ、指紋のスキャンと面接が行われます。
面接では、次のような受け答えをしました。
- シュンっていうんだ
- はい
- 何年間留学するの?
- 4年間です
- どこの大学?
- UC Santa Cruzです
- Banana Slugね
- そうです(笑)
- 何を勉強するの?
- コンピュータサイエンスです。
- 今は何してるの?
- 日本で大学生してるんですけど、やめて行きます
- なるほど。それはなんで?
- コンピュータを学ぶならアメリカの方がレベル高いんですよね
- シリコンバレーの中心だしいいよね。学費は誰が払うの?親御さん?
- はい。両親に払ってもらうつもりです。
- で、(手元の書類を指さして)それは
- 父親の銀行口座の残高です(手渡す)
- え、いま慶應大学の学生なの?(そういえばDS-160に書いた)
- はい。
- いい大学じゃん。オーケー。ビザは許可されたので、パスポートをお預かりして1週間くらいで郵送します。お疲れ様でした。
- ありがとうございます!!!
- ありがとうございます!!!
途中で「スキャナーがおかしい」と別の窓口に回されたりしたのですが、このように非常に良い雰囲気で面接をしていただくことができました。まさかBanana Slugが出てくると思っていなかったので聞き返してしまったりもしたのですが、丁寧に言い直してくれました。
さいごに
このように、なんとか一連の手続きを終えることができました。それぞれはそこまで難しくないのですが、かなり多くのステップを踏まないといけないので、結局1ヶ月半ほどかかりました。
面接に関して、どのようなことを聞かれるのかあまり想像できなかったのですが、私の場合はそこまでシリアスな雰囲気ではなく普通の会話でした。英語に関してもハッキリ発音してくれるので、これから向こうの大学に通う人なら全く問題ないです。
1週間後、ビザが送られてくるのを楽しみに待ちたいと思います。